野球以外 12

 『プレイステーション2』が私の部屋に来てからというもの、今までに自分が感動した愛すべき映画達をDVDで収集している。
 月ますの全てが詰まっている我が家のiMacでもDVDは観られるのだが、いかんせんデスク上にどっかと据えてある為、100分を超える映像を観る際、どうしても椅子に座っていることがつらくなってしまう。『私は日本人。やっぱりチェアーより 座ぶとんなのよねえ』と言いつつ、寝そべっ
て『キャストアウェイ』などを観ている。
 幼い頃、完全にハリウッド映画に毒されていた私は、今でもフランス映画のような情感
たっぷりのしっとり映画が好きになれない。『ベティブルー』より『少林サッカー』なのである。そして、このコレクション活動に必要不可欠な男が存在する。『シルベスター・スタローン』 『コマンドー』『プレデター』のシュワルツェネッガーより、『ダイハード』『シックスセンス』のブルース・ウィリスより熱い、メリケン魂炸裂男・スタローン。『ロッキー』『ランボー』『オーバー・ザ・トップ』 『ロックアップ』などなど、私の人生のバイブルと言っても過言ではない作品の数々。私はスタローン先生のおかげで、今まで数々のピンチを凌いで来たのである。
 小学生の頃、劇場ではなく家のTVで『オーバー・ザ・トップ』を見た時の感動は、今でもはっきりと覚えている。英語はもちろんさっぱり分からないので、吹き替えだったのだが、『大事な試合の時には、帽子のつばを後ろに回して自分にスイッチを入れるんだ。そうすれば俺はもう人間じゃない...トラックだ』と日本語で喋るスタローンは最高に格好よく、私はことある度に帽子をかぶり、何は無くともつばを後ろにまわしたものだった。
 DVDは、ビデオテープのように映像の劣化がない。しかも美しい。日本語吹き替えや字幕などが自由に選べて非常にコンパクトに収納することができる、とんでもなく便利なメディアなのである。『一枚買うともう一枚タダ』のような謳いも実在し、飛ぶ鳥を落としている。
 もうこれから先、TVの映画をビデオに録画することはないだろう。

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